公開日 2009年8月31日 最終更新日 2009年8月31日 by JE2UFF_Toshi
今朝は昨晩から降り続いていた雨も一段落しているが、これからも未だ降りそうな天候となっている。今朝もワッチをしてみた。40mはそこそこEUはオープンしているようだ。しかし、今朝は少々ノイズっぽく、デコードがうまくいかない。
久々にDXではなく、週末に読んだ雑誌の記事について書いてみたい。
この雑誌を読むまで、御恥ずかしながらソマリアは2つあり、そのうち片方はテロも無く非常に統制され安定してきていると。ソマリアが2つあること自体知らなかった。
ソマリアは隣国エチオピアの介入後情勢は超不安定な状況に陥り、イスラム教の武装組織といまなお紛争が続いている。2009年の初め、介入したエチオピア軍が撤退した後には安定に向かうかと思われたが、実際は新たに加わったイスラム武装組織のために暫定政府はまともに機能できないでいるようだ。
米国の調査・研究機関であるファンド・フォー・ピースとフォーリン・ポリシーが公開している破綻国家指数のトップがソマリアで、2位がイラク、3位がアフガニスタンとなっている。
ソマリアの暫定政府は首都モガディシオの統制をするのがやっとで、とても国家を統制することなど出来ず、ぜんたいの2/3以上がイスラム武装組織の統治下となっている。
ソマリアはアフリカ大陸の北東に位置し、アフリカの角と言われる一帯である。実はこのソマリアと言われているのはインド洋に面する東側の事で、最近海賊で話題となっているアデン湾に接する地域の2/3(隣国ジブチに接する面)はソマリランドと言い、事実上別の国家となっている。
旧イタリアの植民地であったソマリアに対し、ソマリランドはイギリスの植民地であったようで、基本的な民族は同じであるが、民族意識の考え方の違いにより分離しているようです。
ソマリランドとソマリアの違いは、同じように穴ぼこだららけで未舗装の道路、ごみは散乱し難民キャンプもある。しかし、決定的に違うのは建設ラッシュでホテル、レストラン等のビルが次々に建てられている。また、町の通りにのあちらこちらには通貨交換所が設置されており、国の通貨となるソマリランド・シリングの新紙幣が発行され山のように積まれていることだそうだ。
テロも内戦も無いので、当然この通貨交換所には警備もなく女性が一人で実施しているそうだ。
同じ国と思われがちなソマリランド。実際には首都はハルゲイザで完全にソマリアとは別の統治国家であるが、国連をはじめとする諸外国はこのソマリランドを国家として認めていない。従って、国家援助を受けることが出来ないでいる。
国連としてはソマリアは1つであり、支援もソマリアに実施しているのが実態。従って、武装組織による略奪が多いモガディシオ周辺への支援ばかりで、遠くはなれたソマリランドへ援助物資が来ることは無い。
同じような名を冠する国家であるが、陰と陽となる2つの国家は確実に存在しているのです。
諸外国が国家と認めないだけで更なる安定化に向けた援助を受けられないでいるそんな国家がソマリランドなのです。
この雑誌を読むまでは、ソマリアと言う国は1つでテロと内戦で国が疲労しきっている国だと思っておりましたが、実はその北西部にはソマリランドと言う別の統治国家がありそこは安定している国なんだと言う事実を初めて知ることが出来たのです。
知っているようで知らない世界情勢。やはり日本の中に居ると居の中の蛙状態になるんですね。
この雑誌を読みながら、6O0Mのペディションの事を思い出しました。たまにはDX以外の記事も良いですね。
ちなみに雑誌はナショナル・ジオグラフィック9月号です。興味のある方は読んでみてください。