昨日は無茶苦茶良い天気では無く、暑いですが曇りの時も有り外で作業をするには丁度良い感じでした。そこで、一旦おろしてあったDG7YBNのGTV70-11Wを急遽2機取付作業を実施しました。
11エレですが、あのDL7APVが使用して128スタックの巨大アンテナを構成しているアンテナとしても有名です。
自分のアンテナもDG7YBNのページで紹介されておりますが、強風で煽られるため昨年に撤去してありました。
その8機作った内、2機を急遽取付を実施しIO-117のEUのパスで使用できるようにしました。
昨日のEUのパスで確認をしたのですが、H-POLで信号が落ちてきたときにV-POLに切り替えると、確かに信号が浮き上がってきますので受信の偏波面が回転していることがよく分かります。
しかし、どのオービットでもそうなるわけでも無く、335度くらいから始まって180度くらいでLOSになり、最大仰角が80度になるようなオービットではかなり効果がありました。
一方、昨日の最終のオービットは328度から211度までのパスで、仰角も最大9度程度のオービットではV-POLの効果は得ることができず、むしろH-POLの方が大地反射を利用できるので、そちらの方が全体的に調子が良かったです。
また、もう一つ気がついたのは受信の偏波面と送信の偏波面は必ずしも一緒では無いと言う事です。
V-POLで非常に良く聞こえているときにV-POLで送信してもデジピートしてこないことが結構ありました。これはH-POLでも同じ事がいえます。多分、衛星の位置関係だと思いますが、衛星のスピン量なのか速度なのか分かりませんが、遠いときと近いときではその差が発生するので、受信が最適の時送信をしても既に回転が先に行っていたりする場合があるように感じました。
具体的数値としてどうなのかわかりませんが、EMEの時でも受信アンテナの偏波面に対して、送信側の偏波面が時々刻々と変化していくのがシミュレーションで分かります。
EUとJAの場合、受信はV-POLの方がよさそうですが、送信はH-POLの方が良い感じになると、MoonTrackerでは表示されます。
従って、エコーをチェックしていても無茶苦茶良い時もあるのですが、まったく信号がデコードできないときは、偏波面が90度ずれているということになります。
そんな理由から偏波面切替用シーケンサーの設計をしたのですが、IO-117に場合パケットの送信時間が短く、EMEのように送信終了から何秒後にかに受信を始めると言うシーケンスではないので、この偏波面切替シーケンサーの能力を十分使えないです。
EMEとしては送信をH-POLで受信をV-POLとする組み合わせもできるようにしました。
偏波面の切替を同軸リレーで実施するので、パケットではかなり辛くオープン状態が発生しそうなので使えそうも無いです。
少々残念ですが仕方ないですね。
そのようなことが、GTV 70-11Wのスタックを上げて分かりました。