おはようございます。昨日は一日中冷たい雨が降り続き、気温も上がらず肌寒い一日でしたね。まるで冬の名残が最後の力を振り絞っているかのような空気感。HFのコンディションも芳しくなく、聞こえてくるのは近場のアジアばかり。
電波予報を見ると、A-Indexは29、K-Indexは4と依然として高い数値。これは回復にはまだ時間がかかりそうだ…。
そんな悪天候の中、長らく懸案事項となっていたMSHV+JTAlertにGridTracker2を接続する作業をついに実施することに。
もともとJTDX+JTAlert+GridTracker2の運用環境だったが、最近JTDXからMSHVに変更したことで、GridTracker2との接続がうまくできていなかった。
しかし、これが想像以上に手こずることに――
MSHVとJTAlertを接続するだけでも一苦労。JTDXやWSJT-Xとの違いが大きく、UDPの仕組みや設定方法が全く異なっている。JTDXならWSJT-Xとほぼ同じ設定で済むのに、MSHVはまるで別世界。
最初にぶつかった壁は、JTAlertとの接続。
JTDXではUDPサーバーの設定は1か所しかなく、初期設定値のまま使えるのがほとんどだったため、あまり深く考えなくても問題なくJTAlertと通信できた。しかし、MSHVは違った。
JTAlertの設定には「アドレス224.0.0.1」と「PORT2237」とある。設定どおりに入力しても、なぜかMSHVとJTAlertがつながらない…。MSHVの設定画面では「接続完了」と表示されているのに、JTAlertが受信してくれない。
いくつも試行錯誤を繰り返し、JTAlertのヘルプファイルを何度も確認しても解決策が見当たらない。過去のMSHV Groupの投稿をひたすらチェックしてもヒントがつかめない。しかし、ある投稿でこんな一文を見つけた。
「224.0.0.1は他のシステムが使用している可能性があるので、224.0.0.2に変更すると良い。」
なるほど…。特にスイッチングハブがすでに224.0.0.1を予約している場合があるらしい。ならば、試してみる価値はある。
すぐにMSHVとJTAlertの設定を224.0.0.2に変更し、再起動。受信を開始すると――
「表示された…!」
ついに、MSHVとJTAlertの接続が完了!この瞬間、長らく続いた試行錯誤の末の達成感が湧き上がる。これで、QSO完了後はJTAlertを経由してDXkeeperにデータが渡り、ログに記録されるようになった。まずはひとつの壁を突破。
しかし、まだ課題が残る――
GridTracker2との接続が未だ確立できていない…。
JTDX+JTAlert+GridTracker2の運用では、それぞれ異なるUDPサーバーの設定で通信できた。しかし、MSHVではどうもそれがうまくいかない。しばらくGridTracker2との接続は諦め、MSHV+JTAlertだけで運用を続けていたが、GWの最終日、天気もコンディションも良くなかったため、再び設定に挑戦することに。
過去の投稿を徹底的に探してみたが、有益な情報は見つからない…。GridTracker2とMSHVの設定画面のキャプチャを並べて比較しながら、何かヒントがないか探していたその時――

「マルチキャスト」という単語が気になった。
マルチキャストとは、一対多の通信を行う際にネットワーク負荷を軽減する技術だという。そうか…!MSHVの設定画面にも「マルチキャスト」と書かれている。ならば、GridTracker2の設定もMSHVと同じアドレスとPORTに変更し、「マルチキャスト」のチェックボックスを入れたらどうだろう?

すぐに試してみると――
「成功!」
MSHVから直接データを受け取り、GridTracker2に表示されるようになった。つまり、マルチキャスト通信を利用することで、MSHVから同じデータを複数のアプリへ同時に送信できる仕組みだったのだ。今まで設定できなかった理由は、ただの知識不足だった…。
こうして、MSHV+JTAlert+GridTracker2の完全な連携が実現。以前のJTDXの環境と変わらない運用が可能になり、快適さもぐっと向上した。
さらに、DXkeeperへの登録時も変更。
これまでLoTWとeQSLは自動登録されていたが、QRZ.COMとClublogは手動でアップロードしていた。しかし、今回の設定変更でQSO終了と同時にLoTW、eQSL、QRZ.COM、Clublogへ自動登録されるように。今まで面倒だった手間が一気に解消され、運用がさらにスムーズに。
現在、QSL WORLDだけは手動処理だが、近いうちにQRZ.COMへのアップロードを開始すれば、すべて全自動になる未来もそう遠くない。
GW最終日、長らく抱えていた問題がすべて片付き、最高の締めくくりになった。
