公開日 2008年8月31日 最終更新日 2018年4月21日 by JE2UFF_Toshi
たまにはまじめな話です。昨日から実施されていたYO DXコンテストで受信性能の違いを思い知らされたました。20mのシングルバンドですが、ローバンドにおける混変調などではなく、生粋の受信感度とそれに付帯する機能の比較です。
対象は保有するIC-7700とIC-756PROⅢ。
IC-756PROⅢも一様実践マシーンの肩書きは保有し、AA5AU等はRTTYでの使用性のを絶賛していました。IC-756は別としてPRO→PROⅡ→PROⅢとバージョンが上がる度に性能は進化し、PROⅢ時にはIC-7800でのノウハウをつぎ込んで進化した形になっていました。確かに前機種と比較すると格段に良くなっている事は感じられます。特にRTTYを中心に運用してきましたので、抜群に良くなったと感じる部分も有りましたが、反面気に入らない点としてNRが思ったほど効かない、PREAMPは感度上昇と同時にノイズフロアも上昇、結果PREAMPは切った方が良くなる。また、CWでは意外とサイドの信号の影響を受け、カツカツという音が聞こえてくる。フィルタをシャープ、ソフトにしても音調は変わるが、切れはあまり変わらない、そんな印象を受けました。
上記のIC-756PROⅢの感想を踏まえ、YO DXの午後から夕方にかけてEUがオープンし始める時間帯でのIC-7700の受信感想です。
IC-756PROⅢと比較するとざわつきが少ないのが第一印象。更に、UA0やBY、HLの近隣の強烈な信号が出ている直ぐ横でも、カツカツという音は聞こえないのにはビックリ。フィルタのソフト/シャープ切り替えは音調と共にビシッとサイドが切れる。DSP自体の違いもあると思うが、流石DSPと言う感じがする。
更に、未だ開ける前のバンドで聞こえているQSBを伴った信号を聞き分けるためにPREAMPを入れる。ノイズフロアの上昇以上に信号も強くなる。更に、NRを入れるとIC-756PROⅢとは月とすっぽんの差が出るほど。NRによりノイズがガクッと無くなりと言うかカットされ、目的信号だけが浮かび上がる。NRを入れるとIC-756PROⅢはプツプツと受信が切れる。丁度NBがブランキングしている感じで非常に気になる。NRのノイズ低減効果よりこのプツプツ音が気になりIC-756PROⅢでは殆どNR使用しなかったが、IC-7700では多用するケースが多い。しっかりと聞こえるのでいい気になりコールしても全然届かないと言う場合の方が多かった。CQを出しても同じ250Hzに帯域をセットした場合には、常にRITで追いかけないとコールバックを取りこぼす場合が多々有る。酷い局は300Hz近くずれているので、当然帯域外となり何も聞こえないのでRITを動かしていくとコールする今日を見つけるなんてことがしばしば。
低下にして2倍弱の金額で性能は雲泥の差が有る。IC-7800は使用したことが無いので解らないですが、少なくともIC-7700では今まで聞こえない所と言うか、聞こえていても分離できなかった所が、しっかりと分離して聞き取れるようになった。値段だけの事は有ると認識しました。
これが時期IC-7600になった場合どうなんでしょうか?DSPが同じ物を使用し、FWも同じような物を使用すれば性能は近づくのでしょうか?IC-7800や7700は歪みを抑える為に金メッキのメカニカルリレーを多用したり、トロイダルコアによるインダクターをフロントエンドに多用していますが、これらは高価である事と大きさも大きいことを考えると単純にIC-7600に搭載されてくるとは思えませんね。幾らRoofing Filterを同じような3KHzの物を使用したとしても、その他のパーツが同じもしくは上位で安価の物を使用しなければ、同等の性能が出るとは思えません。また、絶対的な本体容量と価格から有るところでの妥協点が出てくると思います。少なくともDEGI-SELは無いですからこれだけでもローバンドの運用には差が出ますね。また、APFも意外と効果が有るのですが、IC-7600にはなさそうですから。物理的に無理な状態が有るわけですから、どの部分を切り落として来るかですね。中途半端にバランス良く削ってくると、車で言うT社のように個性が無くなってしまう80点主義になります。むしろ車のN社H社のようにやるときは徹底してやるように、目的を絞って出した方がコンセプトが明確になり良いと思われます。
オールマイティでローバンドにも対応するIC-7800/7700に対して、デジタルモードの実践機種というIC-7600のカラーでも良いと思うのですが。FT-2Kの対抗馬として同じようなコンセプトではね・・・Y社の弱いデジタルモードに照準を合わせた方がよりベターではないのかなと個人的には思います。
いずれにしても、IC-780で完成されたと言われた後IC-7800で更に進化しました。少なくとも、FT-DX9000やIC-7800が出たときにこれを買えば聞こえない所が聞こえるようになるなら買っても良いかと思いましたが、流石に金額に躊躇しました。しかし、一段下のIC-7700でも聞こえなかった所が聞こえるようになった事だけでも、同じアンテナの場合にはやはり金で聞こえる所を買うことが出来るのだなと思ってしまいました。山の上とか、ノイズの無い田んぼの一軒家の場合は違うでしょうが、一般的な住宅地ではアンテナと同様な投資見合いの効果は有るようです。
そう感じる2日間でした。
おはようございます。朝のワッチ開始ですが何も聞こえません。Hi
受信性能レポ 大変参考になりました。このごろR4C/7800のコンビに慣れてしまったので真剣に聞き比べることがありませんが160mのワッチはR4Cが楽です。
FT-1000は今入院していますが、空電の多い夏場はワッチが楽でした。やはり低周波の帯域が狭いとパルスの頭が鈍るのかマイルドな音になります。(これはR4Cも同じ)
今月末ぐらいにはFT-1000が戻ってくるでしょうから、Low-band CWの聞き比べをBlogに書いてみるつもりです。いま、トロイダルで分配器もどきを作っています。切り替えるのが面倒になりました。Hi
GNん今晩は。
朝の調子はあまり良くなかったですね。
FT-1000はローバンドですばらしいと言われています。是非感想を教えてください。