公開日 2019年4月11日 最終更新日 2019年4月11日 by JE2UFF_Toshi
お恥ずかしながら、RF対策でケーブルにコアを巻くっていうのは知っていますが、コアの選択も含めて原理を理解していないと、いまいち確実な対策にはならないよね。
そう思いながら、忘れてしまったので今更ながらRF対策で行うコアをなぜ追加するのか調べてみた。ホント、恥ずかしい話ですが。
フェライトコアに導線を通すと、コイルと同じ原理になるので周波数が高くなるほど、高いインピーダンスになり原理的には高周波電流を阻止するローパスフィルタとして機能する。
まあこれくらいは、理解していたのですが、実際にはもう一つの作用が有るんですよね。フェライトコアで構成されたインダクタに電流が流れると、磁束が発生して電流エネルギーが磁気エネルギーに変わる。
電流の変化に伴ってこの磁束は再び電磁誘導によって電流に変換されますが、このとき、磁束のエネルギーのすべてが電流のエネルギーに戻らず、一部は磁気損失として失われます。
このため、導線を通ったノイズ電流の一部は磁気損失として失われてエネルギーを失い、これが高周波ノイズの除去機能として働くんですね。
昔、勉強した気がするのですが、全く覚えていない。
フェライトコアを使うと、この2つの効果によって、ノイズを除去できるんですね。
本題です。今回、検波回路の線上にRFが乗っかっているようなので、これを除去するにはやはりフェライトコアを巻くのが一番効果的と判断出来る。
どれを使うかですが、購入のしやすさから秋月電子で取り扱っているものから選ぶのが一番手っ取り早い。しかし、今回の物はこの前のように割れるタイプのものでは大きすぎるので、小型のトロイダルコアになる。
そして今回選んだのは、TR-10-5-5EDという物。外形が10mmで内径が5mmのものなので、ちょうどいい大きさと判断した。
しかも特性はこんな感じ。
2ターンで400MHzでやく200Ω強のインピーダンスになるので、3ターン巻いてあげればもう少し高いインピーダンスになると思う。
今回のトラブルで、忘れていた事を勉強できて割と良かったと思っている。電気は正直なので、おかしなことになるときは、必ず自分が間違っているって事だよね。
RFが乗るってことは、配線の引き回しが良くないって事を、電気が言ってくれているのだと思う。