公開日 2020年10月14日 最終更新日 2020年10月14日 by JE2UFF_Toshi
とうも高利得のLNAを費用すると、壊れやすい感じがする。少しでもゲインを上げようとして、VLNAを使ったのだが2回も壊れた。
20㏈程度のLNAなら壊れた事が無いのだが、30dBを超えるものを使うと壊れやすい感じがした。
ということは何か原因があるのではないかと、じっくりと考えてみた。
自分のセットアップの中で、実際にリレーのタイミングなどを行っているのはmicroHAMのDIGI KEYER IIを使用している。
このインターフェースは非常に便利で、これ一つでLNAとPAのコントロールができるからだ。
PTTの信号を受けて、LNA、PAの切り替えタイミングを設定できるからだ。
これは付属のプログラムで管理されており、結構細かく設定できるのだ。
設定項目としては
- PTT lead
- PTT tail
- PTT T/R delay
- PTT LNA tail
- PTT PA tail
の全部で5項目になる。
これだけ見てもなんのこっちゃって思いますよね。
まず動作として、PTTがONになった時に、同時にLAN、PAのPTTもONになります。えっ、それではリレーの動作時間が有るから切り替え時にRFが漏れてLNAを壊すのは当たり前じゃないと思いますよね。
実は、PTTがONになってもRFは未だ出力されないのです。出力されるのは、実はPTT leadのタイミングなんです。初期値では、ここは20mSに設定されています。
PTTがONになってからRFが出力されるまでに20mSの遅延を持たせているんです。自分が使用している
東通の同軸リレーをカタログでチェックすると、動作時間は最大で20mSになってります。だから、初期値でも問題ないと思っていたのですが、製品のバラツキで最大値が来るとマージンが0ですから、漏れてくる可能性が有るんですね。
特にECHOチェックなどで頻繁に切り替えると、もろ影響がでそうなんです。
なので、まずこの値を100mSまで上げて今までの5倍のマージンが取れるようにしました。
それ以外の初期値でタイミングを見ていくと
RFの送信が終了してから200mSでPTTが切れます。PTTが切れた後10mSでPTT PAが切れ、20mS後にPTT LNAが切れるかんじですね。
つまり、RF信号が止まってから220mS後にLNAが再び入るようになります。したがって、PTTのオフ側では現状の初期値でも問題ないと思われますが、いちようマージンを稼ぐために、PTT LNAは初期値の倍の40mSで入るようにしました。
どこまで正確なのかは分かりませんが、HWで調整するよりは確実に手元で調整できますから便利ですね。
もう一度VLNAを修理して、使ってみたいと思います。これで大丈夫かなぁ。