公開日 2023年12月7日 最終更新日 2023年12月7日 by JE2UFF_Toshi
おはようございます。なんか少し寒さが緩んだりして安定な気温ですね。さてT32TTもQRVしだして、昨晩の80mは非常に賑わっておりました。コールしたくても、ナゼか上手くデコードしません。
師走になったので、ジャックの整理をしながら不要品を捨てようかとチェックを始めました。
そんな中で、まやかし程度に使用していた430MHzのBPFが幾つか出てきたので、これって実際にはどんな特性なんだろうと、廃棄する前に調べて見ました。
今回は、miniVNA Tinyを使用してチェックしてみたんです。
対象となったのは、SAWフィルタと古典的なLCのフィルタです。
こちらがSMDのSAWフィルタで、非常に小さく2cm角程度の大きさです。
これが帯域特性で、減衰量自体は-30dB弱しかないですが、目的の433MHzをセンターにして非常に狭帯域(100MHz程度)になっております。跳ね返りも思ったほど酷くは無いので割と良いかなとも思えました。
これは433MHz付近を拡大したものです。428MHz付近に跳ね返りのようなモノが見えますが、BPFとしては綺麗な形をしていますよね。
但し、リターンロスは-20dB強でSWRは1.17となっており、こちらはちょっと悪いかなって感じですね。
しかしながら、超小型のSAWフィルタで430MHzと言うUHF帯での使用を考えると、割と良いのかも知れませんね。携帯電話で使用されているモノと同じパッシブフィルターですから、実は良いモノだったりして。
一方、昔ながらのLCフィルタはどうでしょうか。
セルビアのAntenna amplifiers製のものになります。帯域は430-440MHzとなっておりますが、実際の特性を見て驚きました。
こちらがその特性です。
もうだらだらっとした特性で、帯域が350MHz~550MHzくらいまでありますね。HFやSHFに対しては切れていますが、肝心の430MHz帯ではちょっと広すぎます。UHF帯をLCのフィルタで処理するのはHFと違ってこんなもんでしょうね。
こちらはリターンロスとSWRですが、先のSAWフィルタに比べるとリターンロスは-24dB程度となっており、SWRも1.17以下になっています。
この辺は流石にLCフィルタだけありますね。
こちらのLCフィルタを使おうかと思ったのですが、大きくて場所を食うのと特性が思ったほど良くなかったので使うのをやめます。
SAWフィルタは場合によっては初段のLNAの後に入れて、その後ポストアンプを通してあげれば良いかもしれません。
今回はガラクタの中から見つけたフィルタについて調べて見ました。