公開日 2025年8月24日 最終更新日 2025年8月24日 by JE2UFF_Toshi
おはようございます。ハムフェアで発表されたIC-7300Mk2は海外でも話題になっておりますね。既にMLでも多くの投稿が見られます。元々が小型でリーズナブルな価格帯商品でもあり、世界中で人気があったのでその後継機だから余計に話題になるのでしょうね。
IC-7300Mk2が話題になる前に、それ以外のML記事で気になる投稿があり、結構盛り上がっておりました。それは、ICOMのIC-7610 32と言われる機種についてです。
IC-7610 32とは、どうやら北米仕様のIC-7610には型番の後に製造ロットの最初の2桁が記述されているようで、今までのモノはIC-7610 22と言われているモノだそうです。
自分もIC-7610を使用しているので、非常に興味が有りこの投稿を追いかけてみました。
何故話題に上がるかと言うと、今までのIC-7610 22よりIC-7610 32の方が$600値上がっているからだそうで、いろいろな憶測が飛び回っておりました。
一説によるとIC-7760の機能の一部が取り込まれたとか有るのですが、実態はなかなか見えてこないのが実情。内部コンポーネントの変更によりパフォーマンスが向上していると言うコメントもありましたが、実際にICOM USAの社員コメントでは内部部品を変更しただけで、劇的な向上は無いと言っております。
そもそもの発端はIC-7610 32が$600高く販売された事で、ユーザーの期待は性能向上がされていると思っているからです。
しかし、現実的には使用しているコンポーネントのEOL等があり、代替え部品を使用するために設計を一部変更しているのは事実のようで、変更と言っても代替え部品を使用するための形状(PINアサイン)変更によるパターン変更や、定数変更などだと思われます。
また、トランプ関税によりJAからの部品や製品に対しての関税が上がった分値上がりしたとかとも言われております。
いずれにしても、北米のみの型番なのでEUやJAでは全く変更はなく、製造工程変更の可能性も十分に有ります。PW2は最近工程変更によるFWのアップデートがリリースされましたから。
盛り上がっている話をまとめると、IC-7610 32は新機種ではなく単なるEOLに伴う軽微な変更が実施され最新FW(DPD対応)が搭載したIC-7610ではないかという事。価格アップはサプライチェーンの変更や関税の影響で価格がアップしている。
今までのICOMの流れからすると、新機種になれば番号が変わる。もし同一機種で性能向上を行えば、過去はA表示の追加やPROと表示が追加される。シリアルのロット番号の違いのみなので、基本性能は変わらないと言うのが結論でしょうね。
ディスカッションの中で興味あるコメントがありました。
NC0B measured a 1 dB close-in DR improvement from the 7760 over the 7610 but ultimate filter rejection is measurably better from the 7610.
NC0Bが、7760 は 7610 に比べて 1 dB の近距離 DR の改善が測定されましたが、最終的なフィルタ除去は 7610 の方が測定可能なほど優れていると言っております。
サンプル数の問題でバラツキの範囲ではと言うコメントも有りますが、必ずしも最新が良いとばかりは言えず、使用するシチュエーションや疑似測定環境でのみ良いと言う場合も有ると言うことですね。
IC-7851のように、選別された部品のみを使用していれば個体バラツキも少なく、設計仕様通りの性能がでるのではないでしょうか。過去に無線機を設計していた時期に感じましたが、使用する部品の精度により性能はいくらでも向上する経験をしました。
しかし、精度を上げればコストが上昇し普及期ではあり得ないコストになりますので、一般的な量販品(受注製品を除く)では個体バラツキはかなりあると思います。
MLを呼んでいると、最近のネットでの傾向が良くでており陰謀論的な発言もありますね。しかし、モデル名の変更でいろいろな情報が出てくるのは非常に面白いです。
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