急激に気温が下がったのは良いですが、今週は天気が悪そうですね。特に台風11号の進路が定まらないのが気になります。
気になると言えば、USB接続でFT8を運用していると、一定時間(6時間以上)使っていると途中でUSB接続が不安定になり、切断を繰り返す問題が出ていた。
Windowsの設定を変えることで症状は今のところ出なくなった
どんな不具合なのか
FT8の運用で、PCとリグをUSBで接続している場合(デジタルI/Fも含む)、最初は問題無く使用できているが、一定時間を経過するとUSB接続が不安定になり、切断を繰り返す。
デジタルI/Fの場合は送信にしても、送受がバタついてしまい送信にならない。
USBのAFも途切れたりする事もある。
現在、3台のPCを使用しているが、必ずしも全部のPCで発生するわけではない。
今までの経験上、ノートPCではそのような症状が出たことはない。今一番困っているのはデスクトップPCの方である。
とりあえず症状をまとめると
- USB接続が何らかの原因で切れたりつながったりし不安定となる
- USB2.0、USB3.0は関係ないもよう
- どちらかというとデスクトップPCの方が発生しやすいみたい
- 再起動すると直る
- 一定時間は安定して使用できるのでRFの回り込みではない
USB接続が不安定な原因と対策
無線関係でUSB接続が突然使えなくなる。そういう話もちらほら聞く事があるので、自分だけではなさそう。
無線関係だけでUSB接続不安定とかキーワードを入れて検索しても見つからなかった。
範囲を広げてUSB+接続が切れるなどのキーワードで検索すると、無線ではないが、やはり接続が切れたりつながったりする不具合は発生していいるようである。
原因らしきこと
どうやら原因はWindows10以降、高速起動や省エネ設定等細かな設定が追加されたようで、特に省エネ関連の設定はかなり増えたようだ。
その中の1つにUSBに関連する項目として、USBのセレクティブ サスペンドという設定があるようだ。
USBセレクティブサスペンドとは、Windowsの省電力機能の一つで、長時間使用されていないUSB機器への電力供給を停止するもの。
つまりだ、一定時間使用していない USBポートの電源が自動的に切れる機能がこのUSBのセレクティブ サスペンドという機能なのだ。
つまり、接続されていてもQSOをしていない場合、USBポートの通信が少なくなり単にワッチだけしている状況では、デジタルI/Fの部分などは殆どUSB通信をしていない状況になる。
従って、USB通信をしていないと一定時間経過後に休止状態になり、知らぬ間に接続解除されて送信ができなくなったりするみたいだ。
実際には微妙な通信のやりとりでスリープから解除できなかったり、できたりして不安定になるのではないだろうか。
いずれにしても、このUSBセレクティブサスペンド機能がある限り、USBが一定時間経過で休止してしまうのは事実であり、少なくとも要因の1つに考えられる。
USBセレクティブサスペンド機能を解除するには
それではこのUSBセレクティブサスペンド機能の無効にする設定方法を紹介する。
①メニューからWindowsシステムツールからコントロールパネルを起動する。
②次にハードウェアとサウンドを選択する。
③この中で電源オプションのカテゴリーで、電源プランの選択をクリックする。
④次にバランス(推奨)が選択されていると思われるので、その右側にあるプラン設定の変更をクリックする。
⑤プラン設定の変更:バランスという画面の下側にある詳細な電源設定の変更をクリック。
⑥電源オプションと言う別のウインドウが開きますので、USB設定という部分の+をクリックする。
⑦クリックするとUSBのセレクティブサスペンドの機能と言う項目が現れ、その下に設定:有効と初期値でなっていると思いますので、その部分をクリックし無効に切り替える。
設定の切替はたったこれだけです。いちよう、設定変更をしましたのでWindopwsの再起動を行います。
設定後の経過観測
土日には朝起きてからPCを立上げ、リグの電源を入れワッチを開始します。
通常はそのままずっと就寝まで付けっぱなしです。そうすると、宵の19時頃からなんだか不安定になるんですよ。
今までは理由も分からず、困っていました。電源を再起動して直る場合もあるし、直らないときもありました。
しかし、上記のようにUSBセレクティブサスペンド機能の無効を実施してからは、更に長く通電しておいても、その症状が出なくなりました。
と言う事は、少なくともUSBセレクティブサスペンド機能が影響していたと思われます。
USBセレクティブサスペンド機能の無効にする前、再起動をして良かったり悪かったりしたのは、どうやらWindowsの高速起動の設定が影響をしているようです。
高速起動するために状態を保持するらしく、おかしくなった状態を保持してWindowsが立ち上がるので症状が解決されないようです。
また、USBセレクティブサスペンド機能の無効は元々ノートPCなどの省エネ対応策として設定されているらしく、バッテリー駆動ではないデスクトップPCの場合には無効にしておいても悪影響は無いとの話です。
USB接続で不安定な事がある方は、この設定を無効にしてみてください。USBアイソレーターを試したことありますが、オーディオではないので殆ど効果ありませんでした。
強烈なRFの回り込みでもあれば別ですが、今回のように不安定になるには関係ないようです。