おはようございます。Antenna-Anprifiersから購入したBPFを使用して、アンテナ直下に構成するLNAの高効率化を検討してみました。
高効率化と言うのは、利得が向上しかつNFが下がると言う事になります。今回、初段のLNAはVHFDesign製の物とKuhne製のものの2つを用意し、その出力段にBPFを挿入、若干のロス補正と目的信号帯域を取り出した後の信号をもう一度、前回自作したPGA-103+のアンプで増幅します。
ANT -> 1st LNA -> BPF -> 2nd LNA -> coax cable -> Rig と言う構成を考えました。
VHFDesign単体の性能は以下の通りです。
つづいてKuhne製のLNAの特性は以下の通りです。
そして最後に、この前自作したPGA-103+の特性になります。
これらと今回購入し、前回特性を調べたBPFと組み合わせてどのようになるのかチェックしてみました。
まずは VHFDesign + BPF + PGA-103+の特性になります。
測定結果は、Gain : 37.5dB NF : 0.32dBとなりました。Gainも予想通りに上昇して満足していますが、NFが大幅改善されています。
VHFDesign単体でも、OUT側に簡単なBPFが組まれているのでNFがそこそこだと思ったのですが、自作のPGA-103+の場合には、入力も出力も全く制限がない広帯域アンプだったため、単体でのNFはあまりよくありませんでした。
しかし、前段にBPFを入れる事で入力信号が絞られるためにNFが改善されたのかと考えました。
一般的にアンテナからの入力にBPFを入れ、その後にLNAを通す方が良いに決まっていますが、アンテナの側のインピーダンスが周波数により50Ω一定ではないため、アンテナから直接BPFに入力するとインピーダンスのみだれからNFが悪化すると言われています。
測定器で測る場合は、各入出力が50Ωで固定されているので、測定器上では素晴らしい特性になるが実際に使うと実態は異なると言うのと同じなのかもしれません。
しかし、インピーダンスマッチされたLNAの出力とBPFを結合し、かつ50Ωで固定した出力が後段のLNAに入るので、前者のアンテナからBPF入力の時とは条件は若干異なると思います。
しかし、実際に取り付けてみた時にこのように本当になるのかは、やってみないと分かりませんが。
次に初段をKuhne製のLNAに変えた場合です。Kuhne + BPF + PGA-103+ となります。
こちらの結果は、Gain : 41.4dB NF : 0.36dBとなり同じように改善されています。こちらの方がGainが若干高い分NFが0.03dB悪化していますね。
どちらも同じような特性になっておりますので、あながちおかしくもないかもしれませんね。
ナゼこの構成を検討したかと言いますと、7L1WQGさんのブログを拝見したときに430用のLNA構成で2段になっている事に気が付き、質問させていただきヒントを得た次第です。
この構成で使用した方が、通常のLNAだけより目的信号帯に信号を絞り込んでリグの入力に入れられるので良いと考えています。ダメなら2段目のLNAを外せは良いかなとも考えています。そうすると、初段ではもう少し利得の有るLNAが必要となると思いますが。
また、同軸側からの影響を受けないように今も使用していますが、最後にアイソレータを入れる予定です。ハイゲインのLNAをそのまま使うと、アイソレータが無いとたまに発振気味になるので必需品かと思っております。
もしかしたら、2段目のLNAはAmazonなどで普通に売られている広帯域アンプでもPGA-103+を使用したものなら使えるかもしれませんね。
H-POLとV-POLを別々の同軸で受ける新アンテナシステム計画でまた一つ実験が完了しました。